プロフィール
1991年 草月流入門
1997年 竹のアート展入選
2002年 第84回草月展にて新人賞受賞
2009年 個展/㈱積水ハウスビーダインズ
2014年 個展/T-BOX(東京京橋)
2015年-2018年 個展 [植物の気配Ⅰ- Ⅳ] /T-BOX
2017年 第1回新いけばな主義/横浜BankART Studuo NYK
2019年 第2回新いけばな主義/ART FACTORY 城南島
2020年 個展「いけばな千本ノック」草月作品賞受賞
URL https://www.akiyamamiharu.com/
instagram https://www.instagram.com/miharu.akiyama
MAIL akiyamamiharu@yahoo.co.jp
第3回
「存在の残像」
蔓 石
目を凝らす、手を入れる、技を施す、その先に作品が自身の手を離れ独り歩きする事があり、絵を描くにしろ、花をいけるにしろ、私も常にそこを目指す様にしています。ある人はその感覚を「奇跡の瞬間」と呼び、またある人は「無心の境地」と呼ぶのかもしれません。
自然の驚異に手綱を握られた舟の存在に、今ある技術と時間を注いで、自身の表現としました。
撮影 五十嵐正宏
第2回
「明日への回帰」
蓮 蝋 砂 テグス
私は蓮の葉に、他の葉とは違う特別な感情を抱きます。どの植物にも生命があり、その儚さが魅力であり、また、私がいけばなを始めたきっかけでもあります。その様に植物を、また、いけばなを見ておりますが、蓮の葉には生命だけでなく、魂を乗せた器としての魅力、大袈裟に言えば魂を乗せた船の様な感覚を抱きます。この感覚は、「体」の語源が「空っぽだ」と言う説に、私を素直に納得させるのです。枯れてもなお変化し、その時々で違った美しさがあるこの素材を見ていると、植物の生と死の境界線が曖昧になり、精神的実体の存在をテーマにしたいという衝動に駆られます。この不可解な精神的な何かを感じさせる蓮の葉に、もしも、帰る場所があるなら大地のかけらに返し再生への旅の途中を捉え、美しさに変えたいと思うのです。
撮影 五十嵐正宏