プロフィール
1991年 個展 Stepping Stones/赤坂乾ギャラリー
1996年-2010年 I空間 Vol.1-15/エスパス OHARA
1996年 個展/銀座 T・BOX
2001年 Crossovers/London
2003年 Perfection/Impermanence/New York
2006年 2009年 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ/新潟
2017年~ FENDI表参道店インスタレーション/青山
2017年 第1回新いけばな主義/横浜BankART Studuo NYK
2019年 第2回新いけばな主義/ART FACTORY城南島
2019年 あいちトリエンナーレ・農村舞台アートプロジェクト/豊田
instagram https://www.instagram.com/teikaito555/?hl=ja
Facebook https://m.facebook.com/people/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E5%BA%AD%E8%8A%B1/100004777171079/
第3回
「つなぐ つなぐ つなぐ いのち」
ドウダンツツジ ワイヤー 写真(撮影James Morgan Gray)
生けこみで使ったドウダンツツジを細かく刻んでいく。別れ枝を残すように、ただ無心で鋏を入れていく。ここは出来る限り自然に任せて、無作為に手を動かすことにしている。刻まれた小枝は1本1本個性を持つ美しい自然の造形物であり、これも命だ。水から離たれたドウダンの小枝はすでに命を断たれたものだが、手にすると、内包する命を感じる。細いワイヤ―で命と命を紡いでいった。
遠いかなたの廃墟で、植物が館を侵食ていく。主をなくした中でも植物は強く生きている。そんなことを思いながら制作をした。天井画は館の主の生けた花。
今展は、コロナ禍で人の命のはかなさと尊さを今1度考えさせられるという中での開催であった。植物の命をいただいて花を生ける私たちにとって、こんな時だから花を生けたいと願い、開催できた3回展。植物の命を生けることで未来が開けることを祈っている。
撮影 伊奈英次
第2回
「生命のゆらぎ」
ドウダンツツジ 苔梅 苔桜
いけばなは植物によるインスタレーションであると思う。日常的に飾るいけばなも、広い空間にインスタレーションするのも、根本的には同じである。ただ、水から離された植物が痛々しくならぬよう、時を止めて、その個性を生かすにはどうすればいいかと、いつも考える。
今回の「新いけばな主義」ではARTFACTORY城南島の4m高の空間をどう生けるか、試行錯誤を続けた。結果、かそけきものの集合で私の空間を生けたいと、ドウダンツツジの小枝を選ぶ。ドウダンツツジに鋏を入れると、1本1本に表情が生まれ、個性が際立ってくる。何千という個性を天井にしつらえた苔枝から下げてくると、空間はどんどん表情を変えてきた。植物に包まれる心地よさを味わうために、作品内に入る通路を密かに用意する。創られた森の中で、植物の声を聴き、生命のゆらぎを感じてほしくて。雨のように降り注ぐ小枝に生命を感じ、空調の風や人の動きにそよぐ姿に、植物の生命のはかなさに思いをはせ、「生命(いのち)のゆらぎ」と名付けた。
撮影 伊奈英次
第1回
「旅する生命」
ツルソケイ ドウダンツツジ レッドウイロー 木ノ実・種約20 種類 紅絹 刺繍糸
撮影 伊奈英次